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日別アーカイブ: 2025年3月19日

第3回造船雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社 ユーキ.ディープラント、更新担当中西です。

 

さて今回は

~塗り替え時~

ということで、造船塗装業者が推奨する船舶の塗装塗り替え時期やそのサイン、塗り替えの流れ について詳しく解説します♪

 

船舶の塗装は、単なる美観の維持だけでなく、船体を海水や紫外線、摩耗などの厳しい環境から守る重要な役割を果たしています。しかし、時間の経過とともに塗膜が劣化し、防食効果が低下するため、適切なタイミングで塗り替えを行うことが不可欠 です。


1. 船舶塗装の塗り替えが必要な理由

船舶は、海上や港湾環境で以下のような厳しい条件にさらされています。

① 塩害による腐食の進行

海水に含まれる塩分は、金属部分に付着すると錆(酸化鉄)を発生させ、船体の強度を低下させる 原因になります。塗装が剥がれると、直接金属が露出し、腐食が急速に進行します。

② 紫外線による塗膜の劣化

長時間太陽光を浴びることで、塗膜がひび割れや粉化(チョーキング) を起こし、保護機能が低下します。

③ 物理的摩耗や損傷

  • 波や潮流による摩擦
  • 岸壁や他船との接触
  • 係留時のロープによる擦れ

これらの影響により、特に喫水線(船底と水面の境目)や船底部は塗膜が摩耗しやすい です。

④ 船底の付着物による燃費悪化

フジツボや海藻、貝類が船底に付着すると、船の抵抗が増し燃費が悪化し、航行性能が低下 します。定期的な塗り替えを行うことで、燃費効率を改善できます。


2. 船舶の塗装塗り替えの適切なタイミング

船舶の塗装は、使用状況や環境によって耐久性が異なりますが、以下の基準を目安に塗り替えを検討 しましょう。

① 船底塗装(防汚塗装)

塗り替え目安:1~3年ごと

主な劣化サイン

  • 船底にフジツボや海藻が付着しやすくなる
  • 航行時のスピードが落ち、燃費が悪化する
  • 塗膜が剥がれ、鉄部分が露出している

ポイント

  • 防汚塗料(船底塗料)は種類によって寿命が異なる
  • 自磨耗型塗料(1~2年) or 高耐久型塗料(3年程度)の選定が重要

② 上部構造(外板・デッキ)の塗装

塗り替え目安:5~7年ごと

主な劣化サイン

  • 塗膜が粉状(チョーキング)になり、手で触ると白い粉が付く
  • ひび割れや剥がれが目立つ
  • 錆が発生している

ポイント

  • 紫外線や雨風の影響を受けるため、定期的なチェックが必要
  • 耐候性の高い塗料を使用すると寿命が延びる

③ タンク・機関室内の塗装

塗り替え目安:7~10年ごと

主な劣化サイン

  • 内部の湿気による錆の発生
  • 塗装の剥がれや変色

ポイント

  • 特に燃料タンクやバラストタンクは、腐食しやすい部分なので注意
  • 耐油・耐薬品性のある特殊塗料を使用する

3. 船舶の塗装塗り替えの流れ

塗装の塗り替えは、適切な手順を踏むことで耐久性を大幅に向上させることができます。

① 旧塗膜の除去(ブラスト処理・ケレン作業)

古い塗膜や錆をブラスト処理(高圧砂噴射) またはケレン作業(手作業・電動工具) で除去し、下地を整えます。

処理レベルの違い

  • 1種ケレン(サンドブラスト処理:最も強力)
  • 2種ケレン(電動工具による錆除去)
  • 3種ケレン(手作業での錆落とし)

② 下地処理(プライマー塗布)

錆止めや防食効果を高めるため、防錆プライマー を塗布します。

プライマーの種類

  • エポキシ系プライマー(防食性・密着性が高い)
  • 亜鉛リッチプライマー(特に海水環境向け)

③ 塗装作業(トップコート塗布)

塗装の種類に応じて、複数回の塗り重ねを行い、耐久性を確保します。

塗装の種類

  • 船底用塗料(防汚塗料):フジツボや海藻の付着を防ぐ
  • ウレタン塗料:耐候性が高く、上部構造向け
  • シリコン塗料:耐紫外線性が高く、光沢保持が優れる

④ 乾燥・仕上げ

塗装が完全に乾燥するまで十分な時間を確保し、必要に応じて仕上げの研磨やトップコートの塗布 を行います。


4. 塗装の塗り替えを適切に行うためのポイント

定期的な点検を行い、早めの塗り替えを計画する
使用する塗料の種類を適切に選定する(耐久性・用途に応じた塗料を使用)
塗装前の下地処理を徹底し、密着性を高める
塗装後の乾燥時間を十分に確保し、塗膜の強度を最大化する

船舶の塗装は、適切なタイミングで塗り替えを行うことで、船体の寿命を延ばし、安全で快適な航行を実現 できます。定期点検を怠らず、計画的なメンテナンスを行いましょう!

 

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